【Cpt's room】 #僕青豊洲PIT完売計画 は「無謀なチャレンジ」か? ここ最近のスタッツから改めて考える。
8月30日に豊洲PITにて開催される、アイドルグループ『僕が見たかった青空』(以下、僕青)のCDデビュー3周年記念イベント『アオゾラサマーフェスティバル2026』(以下『アオゾラフェス2026』と表記)の開催まであと1か月余りとなった。先日7月15日よりチケットのファンクラブ2次先行受付が開始されたが、同日夜にYouTubeにて『 #僕青豊洲PIT完売計画 』と題して役職持ち2名(塩釜L・柳堀VL)と主力メンバー2名(早﨑・金澤)の計4名によるアオゾラフェス2026の販促生配信が行われた。当日夜の告知とあり急遽配信をセットした(か、告知タイミングを直前にして緊急感を演出した)ことがうかがえる。なお配信内容については告知のみであり、例年の演出であるユニットシャッフル企画1を今年も開催することや、個人配信の頻度について7月24日よりアオゾラフェス2026前日の8月29日まで「毎日」に上げることが告知されたとのこと。
さて、先日開催された結成3周年イベントで塩釜リーダーが「8月の豊洲PIT、12月のKanadevia Hall(東京ドームシティホール)の単独公演を完売させること」を目標に掲げたというのは既報の通りである。前述の配信では改めてこの目標を演者・サポーター間で再確認した形となった。昨年6月に開催された結成2周年単独公演で杉浦英恋が「来年(2026年)アリーナに立つ」とブチ上げた目標からは大きくトーンダウンした形となったが、逆に言えばようやく現実的な目標を掲げるに至った。この目標の大幅な下方修正に対しては当サイトのスタッフ間でも評価が分かれている。ただ、代表としては下方修正してもなお「無謀なチャレンジ」と評さざるを得ないという結論に至った。その理由をしっかりとデータで語っていくとともに、今後の僕青が『目標』に向けて進むべき道を考えていく。
文責:ゆなぶる/青空ULTRAS代表 Cpt.F
※注意:今後の展望・希望「だけ」見たい人は前半部分は飛ばしてください
Contents
今春ツアーでも苦戦した「集客」
まずは今年も春に開催された全国ツアーの集客である。昨年と同じく前年最終イベントでの告知解禁で、前年と同じ会場を巡る全国ツアーであった。ツアー内容は昨年一部会場でのみ実施していたコントを全会場全公演で実施など、パフォーマンスグループに加えてコントグループとしての魅力も訴求するイベントであった、という話は今回の本筋から外れるのでとりあえず脇に置いておく。
さて、各会場からのレポートを見ると、昨年も今年も開幕戦の会場であった神田スクエアホールにおいて、昨年は完売できたが今年は完売できずに明確に前年比減となったことを皮切りに、周知の通り東京・名古屋以外全会場でスタンディング集客に届かず椅子を入れる対応となった。したがって、昨春比ではほぼ全会場で減という判断が正しいだろう。(※なお仙台公演ではチケットが完売。これは座席キャパ充足による売り止めとみられているため、動員数増の可能性あり)
ツアー以前の単独公演まで振り返ると、昨夏の豊洲PITこそ推定動員2000となったものの、10月のZepp Yokohamaでは(僕青祭自体がビギナー向けではない公演ということもあったが)推定動員が1公演あたり1000まで落ち込む大苦戦を強いられた。12月の立川STAGE GARDENでも完売はおろか会場状況から推定動員は2000に届いておらず。前述もしたが昨年埋められた会場ですら埋められなくなったという状況に対して運営は危機感を抱いているだろう(抱いていなければこんな販促キャンペーンは打たないはず)。
集客が危機的状況だったからテコ入れしたのかどうかは我々から知る由もないが、全通特典・全会場制覇特典を今年新たに追加するといったテコ入れはあったものの、結果として見るとアクティブなファン数は減少している、もしくは厳しい言い方にはなってしまうがフロアを埋めきれない=「お金を払ってまで僕青のライブを見る価値はない」と市井には判断されていることがうかがえるだろう。
『FUNKY SUMMER』の各種スタッツ
さて、前述のツアー動員について正確な数字は運営でしか握れないので、あくまでも我々からしてみれば推測の域を出ないのが事実である。では、今度は明確な数字がしっかり出るスタッツを確認していく。6月3日にCD発売された『FUNKY SUMMER』における、我々が扱えるCD・DL・ラジオ・MVの各スタッツを見ていこう。記事下では各スタッツを一目でまとめているのでご覧いただきたい。
おさらいであるがツアー後に発売された『FUNKY SUMMER』については「全国ツアーを全員で頑張ってほしい」という僕青運営の考え2から選抜制を採用せず、同名の表題曲は現在活動中のメンバー20人全員での歌唱となっている。
CD売上
まずは連日レポートしているCD売上から見ていこう。当サイトではビルボードジャパン・サウンドスキャンジャパンによるCD売上集計を用いている。既報の通り初週の売上は90,035枚と前作からちょうど▲30,000枚、比率では25%の減となった。特典会の開催増加(発売週まで累計:23回→26回)や新施策となるオンライン2ショット撮影会の導入もあったが、売り上げの増加にはつながらなかったようだ。
| 種別 | 前作『あれはフェアリー』 | 今作『FUNKY SUMMER』 |
|---|---|---|
| オンラインお話し会 1200円/25秒 | 7 ※秒数短縮 | 9 |
| オンラインサイン会 5200円/枚 | 3※新設 (2+山口結杏卒業記念) | 1 |
| オンライン2ショット会 3000円/枚 | - | 1※新設 |
| 個別握手会 1500円~ | 7+グループ併催1 (東京4+1・名古屋2・大阪1) | 7 (有明3・名古屋2・大阪2) |
| 全国握手会 ※ミニライブアリ | 2 (東京・大阪) | 3 (東京3※リリイベ含む) |
| その他特典会 ※ミニライブなし | 3 (ステッカーお渡し会) | 5 (ステッカー4+カフェコラボ1) |
| TOTAL | 23回 | 26回 |
2週目以降の積み上げについては、発売後の全握・大特典会等継続的なイベント開催の成果もあり、7月22日に発表された先週末(7週目)の時点で前作の2週目以降積み上げをクリアした状況である。しかし、それでも初週のマイナス3万枚を補うところまでには至っていない。
続いて、CD売上に直結するオンラインお話し会のデータを見ていこう。ゆなぶるでも今作は毎週レポートしてきたが、こちらでは発売前開催の分に限定していく(サマリでの表示は100枚単位とした)。このカテゴリでおよそ10%、枚数にして約4000枚のダウン。なお8thで活動中の20人における7th累計は33,900枚であり、この減については卒業脱退メンバー分による要因も含まれていると言えるだろう。
なお発売後に売上充足率が急速な回復を見せているが、これはパッケージが発売されたことによる購入への抵抗感の減少や、発売後の特典会の機会が限られており、ここを逃すと次が未定であることによるプレミア感によるものと考えられるだろう。
YouTubeコンテンツ
続いて、YouTubeでのMVスタッツ・およびYouTube Musicの再生回数を取り上げる。このカテゴリについては、公開から一定期間が経過してある程度の浸透がなされたと判断できる「公開から30日を経過した時点」での比較とする。
YouTubeのMV再生回数については、毎作品表題曲について何らかの『施策』が行われているものとみられ、公開後に初速を大幅に上回る再生回数が加算されていくなど明らかに不自然な動きをすることが恒例となっているため、30日経過時点で6%の減ではあるがこれは参考程度としてよい。問題は高評価数およびコメント数である。高評価数は4000件余りと3割減、コメント数に至っては前作比6割減と半分以下にまで落ち込んでしまった。
今作はMV解禁前の音源公開となり、公開直後には音源を聴きたいという期待感などからYouTube Musicでの音源再生数は好調と以前お伝えしたが、MV公開後はそちらに再生回数がシフトしていき失速。結局公開30日後の数値としては27,523回となり、前作『あれはフェアリー』の27,743回にわずかに届かなかった。
その他
ビルボードジャパンによるラジオエアプレイは毎回発売週の重点的なPR活動で1桁順位を記録。2週目以降は今回は100位圏内ギリギリを行き来していた。
最後にオリコン社集計のデータについて、CD売上はビルボードと同様の傾向のため割愛する。ビルボードで出てこないデータとしてはバンドル(ダウンロードで1曲単位ではなく、パッケージ全体でのダウンロード)売上がデジタルアルバム売上ランキングで確認可能である。こちらでは僕青は過去7作品CD発売週にTOP50入りをしていた3。しかし今作では史上初めてTOP50(現在ボーダーは100ユニット弱)に届かなかった。過去売上数はここでは記載しない4が、その売上数から考えると今作の段階で相当数の離脱があったのではないかと推測される。
まとめ
| 項目 | 前作『あれはフェアリー』 | 今作『FUNKY SUMMER』 | 推移 |
|---|---|---|---|
| CD売上 発売週 | 120,035枚 | 90,035枚 | ▲25% |
| うち オンラインお話し会分 (UtBS集計、3~5月開催分) | 約37,700枚 | 約33,900枚 | ▲10% |
| CD売上 発売2週目以降累計 | 28,347枚 (Top50滞在週のみ) | 31,518枚 (7週目現在) | +11% (7週目現在) |
| CD売上 累計 (ビルボードジャパン) | 148,382枚 (Top50滞在週のみ) | 121,553枚 (7週目現在) | ▲18% (7週目現在) |
| ラジオエアプレイ (ビルボードジャパン) | 最高3位 Top100内3週 | 最高4位 Top100内2週 | ▲前作割れ |
| DLバンドル売上(オリコン) | 16位 | TOP50圏外 | ▲前作割れ |
| YouTube MV 公開30日再生回数 | 1,475,605回 | 1,388,705回 | ▲6% |
| YouTube MV 公開30日高評価数 | 5,711件 | 4,035件 | ▲29% |
| YouTube MV 公開30日コメント数 | 1,344件 | 526件 | ▲61% |
| YouTube Music 公開30日再生回数 | 27,743回 | 27,523回 | ▲1% |
以上の通り、ツアー後に発売され『全員でツアーを頑張る』の集大成として発売された『FUNKY SUMMER』は可視化される全指標が前作比ダウンという結果に終わった。
したがって、現実でもこのように上昇気流に今一つ乗れていない僕青にとって、未だ到達できていない「豊洲PIT完売」という目標は「極めて難しい目標への挑戦」と結論付けるのが妥当であろう。
それでも『完売』がもたらすもの、究極目標に向けて
ここまで厳しいことばかり書いてきた。いや厳しい状況であることは揺るぎない事実である。
ただ、それでも一縷の望みをかけて、おそらく『豊洲PIT完売』という成功体験を僕青運営はさせてあげたいはずだ。
7月16日に発表されたが、CX系の対バンであるTIFにおいてメンバーがチケット手売りを実施する実施予定でしたがスケジュールの都合で開催断念となりました。手売り自体は2025年以降握手会で常態化しているが、対バンではおそらく初めてとなる。そこまでして今回のイベントにかける思いは強いのだろう。
ただ元も子もない極論を言ってしまえば、使用するフロアスペースを減らす、例えば3分の2にしてしまえば、単純計算2000人集客で完売扱いにできる。もっとも僕青のライブでは関係者スペースを他の演者よりも広く使う傾向5がある。またそんな関係者エリアでの使用以前に、実際には一部エリアをファミリーエリアとして座席指定にしている関係もあり、フロアスペースを削らなくとも、おそらく最大キャパの3100より多少届かない段階で完売が打てるはずだ。
ただ、やはりファンが見たいのはエリアを絞りまくって無理矢理完売させましたなんてシャバい真似ではなく、文字通り『満員のフロア』だろう。
僕青運営の掲げた究極目標は『アリーナライブ実現』
そして当然のことであるが、豊洲PITを埋めることが『ゴール』ではないはずだ。豊洲PITでの単独公演の先には、前述したが12月14日に『青春納め2026(仮)』がKanadevia Hall(旧TOKYO DOME CITY HALL)で開催される。Kanadevia Hallといえば、先日6月にKETEL主催で対バンし、TIF2026やサマジャンにも出演する『ハルニシオン』という6人組グループが来年3月に単独公演を開催予定の箱である。彼女たちは年度末とはいえ土曜日の開催。しかし、僕青は平日、しかも暮れ押し迫る月曜日の夜開催である。ハルニシオンに比べれば条件は厳しい。ただ当然だが「平日だから埋まりませんでした」は言い訳にしかならない。もっとも2,000人クラスを休日でも埋められていないのだから言い訳の余地はない。
アイドル界の上位陣に目を向ければ、例えば日向坂46は新加入した5期生のみの単独公演で平日のぴあアリーナMM・1万人規模の会場を完売させている。4年目の僕青、しかも何もない所からならまだしも、仮にも『乃木坂46公式ライバル』という稀代の大グループの名前を借りた大風呂敷を広げて活動してきたグループがようやく3,000人クラスを埋めましたというレベルで満足してはいけないのは当然なのだが、残念ながら過去そのような成功体験がない以上、しっかりした成功体験を積むことは今後の成長にも繋がるだろうし、またそこで勝ち得た成功は、2024年に運営が構想・目標の一つとして掲げた『アリーナ公演の実現』6ということにも繋がってくるだろう。
なおアリーナ公演へのロードマップについて、当サイトではスタッフKが先日私とは別の視点から書いていただいた記事もあるためご参考いただきたい。
いずれにせよ、この夏で4年目に入り、ようやく集客に対して本気になり始めた僕青。勿論「もっと早くやっとけよ」というツッコミはしたいところだが、ひとまずはこのチャレンジの結果をしっかり見届けていきたい。
なお当サイト #ゆなぶる では、今後も複数人のスタッフが各人の意志と考えに基づき、売上などのスタッツや現地イベント状況のレポートなどを通して僕青の現在地をモニタリングしていく。
また、事後の報告にはなってしまいましたが、青空ULTRASではこのような運営の動きに呼応するべく、先日7月21日より期間限定ではありますが活動を再開いたしました。
当サイト #ゆなぶる と合同で『#初めて本気になれる夏』と題してこの夏の動きを追うほか、従前通り毎日の僕青スケジュール展開につきましても #ゆなぶる と合同で実施していきます。当サイト及び8月30日までの期間限定での青空ULTRASともども、よろしくお願いいたします。
本文内注釈
- 2024年は1stのユニット曲、2025年は「昇降口で会えたら」と3rd選抜・非選抜楽曲の『クラスチェンジ』を実施 ↩︎
- 3月1日有明セントラルタワーホールで公開形式で実施された選抜発表にて運営自らが語っている ↩︎
- 過去順位はオリコン社公式サイトのアーティスト検索で確認可能。詳細売上については会員サイト『you大樹』での確認が(デジタル配信チャートは過去3年以内)可能。当記事ではオリコン社のデータについては「登録なしで確認可能エリアに記載されている情報」のみ取り扱う。 ↩︎
- 記載しないというか記載「できない」が正しい。なおビルボードジャパンは有料会員範囲でも引用を認めている ↩︎
- 例えば、昨年秋のZepp Yokohamaでは最後柵エリアが関係者エリアとなった ↩︎
- 2024年11月26日僕青運営ブログを参照※要会員登録 ↩︎
